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呼吸器内科

■診療体制(専門外来)

 

午前

×

×

休診

古川

×

休診

午後

×

休診

古川

古川

休診

休診

■当院で対応可能な疾患

 

診断

治療

検査

肺炎(マイコプラズマ肺炎など)

採血、レントゲン

気管支喘息(吸入器あり)

一酸化窒素ガス分析器(準備中)

COPD(肺気腫を含む)

レントゲン

肺癌(肺がん検診)

×

レントゲン

睡眠時無呼吸症候群

簡易検査、精密検査

※〇:対応可能、×:対応不可、△:専門病院と連携

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome; SAS),慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary syndrome; COPD), 気管支喘息(Bronchial Asthma; BA) といった疾患を扱っています。睡眠時無呼吸症候群(SAS)に関しては自宅で出来る簡易テストおよび必要時は在宅PSG詳細検査を行い診断、重症度を判定します。その上で適切な治療を行います。CPAP治療の導入、そのフォローも当院にて行います。
CPAP機器に関して、ResMed社、フィリップス社、そのほかのメーカーに対応しており、転居等により転院される方のニーズにも対応しています。SDカードを診察時に持参いただき解析データーを基に診察させていただきます。最近はSDカードフリーのサーバーを介した情報解析を基に診察することもあります。

慢性閉塞性肺疾患は重症度に合わせた段階的治療と在宅酸素(Home Oxygenic Therapy; HOT)を行っています。 HOT導入時期を客観的に評価するため24時間saO2モニターやCO2モニターの検査を行っています。

気管支喘息は、スパイロやピークフロー(準備中)を用いた客観的評価に基づき重症度に合わせたステロイド・気管支拡張剤の吸入を中心とした治療を行います。 

※一酸化窒素ガス分析器(準備中):NIOX VERO

喘息治療の基本は吸入ステロイド

喘息はアレルギー性炎症により気管支が過敏となり、気管支がせまくなり、咳やたんが出て苦しくなる病気です。普段は症状がなくても、症状が突然出ることがあり、これを喘息の増悪(発作)といいます。患者さんの多くは増悪が起こり、症状を治すために医療機関を受診されます。喘息治療の基本はアレルギーの炎症を抑える吸入ステロイド治療です。喘息はアレルギー性炎症により起こるため、原因そのものであるアレルギー性炎症をとるために吸入ステロイドによる治療を行います。当院では、喘息の症状をとるために、気管支がせまくなったら気管支を広げる薬(気管支拡張薬)、咳や痰がでるならそれらを抑える薬(せき止めや去痰薬)のみではなく、吸入ステロイドの使用を推奨しています。

■喘息定期治療薬の目的

吸入薬を使用されたことのある方ですと、吸入ステロイド、LABA(ラバ)、SABA(サバ)、LAMA(ラマ)などの言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

それぞれの成分は以下の4つに分類されます。

1.気道炎症を抑えること

ICS:inhaled corticosteroid(吸入ステロイド薬):喘息治療の第一選択薬です。強力な抗炎症効果があります。吸入ステロイド薬は、長期管理薬の基本となる薬です。 全身への副作用はほとんどありませんが、局所の副作用として、声のカスレ(腹声)や口内カンジダ症があります。

処方例.フルタイドエアゾール、キュバールエアゾール

 

アニュイティエリプタ

100, 200μg

ドライパウダー

1日1回・1吸入

ふたを開けるだけで吸入可能で、1日1回吸入で良い。吸った感じ(粉感)が少し強い。

 

 

パルミコートタービュヘイラー

100, 200μg

ドライパウダー

1日2回・1回1~4吸入

妊婦さんに対する安全性が高いとされる。吸った感じ(粉感)はほとんど感じない。

 

 

フルタイドエアゾール

50, 100μg

pMDI

1日2回・1回1~2吸入

ガスタイプで唯一アルコールを含まない。声枯れなどの副作用ありアルコール過敏の方に。

□ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)(飲み薬):モンテルカスト、シングレア、キプレス

ロイコトリエンというアレルギー反応によって生じる物質の働きを抑えることで、気管支を拡げる作用と炎症を軽度抑える作用をもつ薬です。アレルギー性鼻炎にも効果があります。

□テオフィリン徐放薬(SRT)(飲み薬):テオフィリン

気管支を拡げる作用と炎症を軽度抑える作用の両方をもつ薬です。ゆっくり溶けて、徐々に薬の成分が放出されていきます。過剰に使用すると副作用(動悸、震え、吐き気など)がでるため使用量は医師の指示を守ることが大切です。

処方例.テオフィリン徐放錠100mg「サワイ」

通常、テオフィリンとして、成人1回200mg(本剤2錠)を、小児1回100〜200mg(本剤1〜2錠)を、1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。また、気管支喘息については、テオフィリンとして成人1回400mg(本剤4錠)を、1日1回就寝前に経口投与することもできる。

2.気管支を広げること

□LABA:long-acting β-agonists(長時間作用性β2刺激薬):セレベント

気管支平滑筋を弛緩させ、気道を広げるお薬です。効果が長時間続くため、発作の予防に用います。しかし、ICSが投与されていない患者でLABAを投与すると、喘息関連死のリスクが上昇するため、吸入ステロイド(ICS)とセレベント®の合剤であるアドエアを処方しています。その他、レルベアエリプタ、シムビコートタービュヘイラーがあります。

LAMA:long-acting muscarinic antagonist(長時間作用性抗コリン薬):下記参照

□ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)(飲み薬):モンテルカスト、シングレア、キプレス

□テオフィリン徐放薬(SRT)(飲み薬):テオフィリン

3.咳や痰を減らすこと

□LAMA:long-acting muscarinic antagonist(長時間作用性抗コリン薬):スピリーバレスピマット

COPD治療の第一選択薬です。気管支の収縮を抑え、気道を広げるお薬です。

喘息に適応があるのはスピリーバレスピマット(ソフトミスト製剤)のみです。吸入ステロイド(ICS)との組み合わせで治療を行うことがあります。

 

スピリーバレスピマット

2.5 μg

ソフトミスト

1日1回
1回2吸入

霧状のミストを吸入します。吸う力を必要とせず、pMDI(ガスボンベ)に近い吸入薬です。

ICS/LABA配合剤:レルベアエリプタ、シムビコートタービュヘイラー

ICS(吸入ステロイド):アレルギー性炎症を抑える

LABA(長時間作用型β2刺激薬):気管支を長時間広げる

粉(ドライパウダー)かガスタイプ、吸入回数などから薬剤を選択します。

 

レルベアエリプタ

100, 200μg

ドライパウダー

1日1回・1回1吸入

ふたを開けるだけで吸入可能。1日1回と簡潔さが良い。吸った感じ(粉感)が少し強い。

 

 

シムビコートタービュヘイラー

100, 200μg

ドライパウダー

1日2回・1回1~4吸入

含まれるステロイドは妊婦に対する安全性高。吸った感じはほとんど感じない。発作薬と維持薬を兼ねることが出来る。

ICS/LABA/LAMA配合剤:テリルジーエリプタ

ICS(吸入ステロイド):アレルギー性炎症を抑える

LABA(長時間作用型β2刺激薬):気管支を長時間広げる

LAMA(長時間作用型抗コリン薬):気管支を長時間広げ、咳・痰を減らす

3つの成分が1剤に入った吸入薬です。喘息適応は粉タイプのみで、2種類あります。

 

テリルジーエリプタ

100, 200μg

ドライパウダー

1日1回・1回1吸入

ふたを開けるだけで吸入可能。1日1回と簡潔さが良い。吸った感じ(粉感)が少し強い。3剤配合剤はやや苦味あり。

※ICS、LABA、LAMAはコントローラーといい、続けて使用することで発作を予防するお薬です。症状がなくても自己中断せず、毎日決まった時間に吸入するように心がけましょう。

症状によっては複数のお薬を併用して治療することもあります。使用する薬剤が多くなると、吸入が大変、吸入を忘れてしまう、デバイスの操作を覚えることが大変など、マイナス面も生じてきます。近年、複数のお薬が配合された合剤が続々と発売されており、より効率よく治療ができるようになりました。

(発作治療)

□SABA:short-acting β-agonists(短時間作用性β2刺激薬)

通常SABAと呼ばれている薬剤で、咳が出るとか痰が切れないとかといった発作の時に用います。あくまでも単独で用いてはいけません、吸入ステロイドを使用した上でこのSABAを必要時に用います。
速やかに効果がある反面、人によっては副作用があります。動悸、頻脈や手の震えといったものです。
当院では、メプチンエアー、メプチンスイングヘラー、サルタノールインヘラーを処方しています。

 

 

治療ステップ1

治療ステップ2

治療ステップ3

治療ステップ4

 

ICS(低用量)

ICS(低〜中用量)

ICS(中〜高用量)

ICS(高用量)








上記が使用できない場合、以下のいずれかを用いる

LTRA
テオフィリン徐放製剤
※症状が稀なら必要なし

上記で不十分な場合に以下のいずれか1剤を併用

LABA
(配合剤使用可)
LAMA
LTRA
テオフィリン徐放製剤

上記に下記のいずれか1剤、あるいは複数を
併用

LABA
(配合剤使用可)
LAMA
LTRA
テオフィリン徐放製剤抗IL-4Rα 抗体

上記に下記の複数を併用

LABA
(配合剤使用可)
LAMA
LTRA
テオフィリン徐放製剤
抗IL-4Rα 抗体
抗IgE 抗体
抗IL-5 抗体
抗IL-5Rα 抗体
経口ステロイド薬
気管支熱形成術

追加
治療

LTRA 以外の抗アレルギー薬

発作治療※

SABA

SABA

SABA

SABA

※発作治療は、軽度の発作までの対応を示しています。
日本アレルギー学会:アレルギー総合ガイドライン 2019, 協和企画,2019, p.72

新型コロナウイルス感染症流行下での吸入ステロイド薬の安全性について

一般社団法人日本アレルギー学会
理事長 出 原 賢 治

一般社団法人日本呼吸器学会
理事長 横 山 彰 仁

一般社団法人日本小児アレルギー学会
理事長 藤 澤 隆 夫

 気管支喘息の治療薬である吸入ステロイド薬(フルタイド、パルミコート、オルベスコ、など)が新型コロナウイルスへの感染リスクを高めるのではないかと心配される方がおられます。しかし、吸入ステロイド薬は喘息の治療にとって最も重要な薬剤であり、インフルエンザやかぜウイルスなどへの感染時も喘息の悪化を防ぐために継続して使用することが推奨されている薬剤です。自己判断での吸入ステロイド薬の減量・中止はしないようにお願いいたします。

 不適切な吸入ステロイド薬の減量・中止は喘息発作を誘発し、救急外来受診や入院のリスクを高めます。そのような際に新型コロナウイルス感染症の患者さんと接触する危険性もありますので、適切に吸入ステロイド薬を中心とした薬剤で喘息のコントロールを良好に保ち、発作を予防することが重要です。

上記より、公園の街クリニックでは、インフルエンザやCOVID-19感染、かぜウイルスなどへの感染時も喘息の悪化を防ぐために、吸入ステロイド薬の使用を推奨しています。

喘息発作時の吸入

ベネトリン吸入液1回0.3cc+インタール吸入液(1アンプル2㏄)を使用します。

※当院では、新型コロナ感染予防の観点から、マウスピースと薬液ボトルはディスポとするため、1540円(税込)の実費がかかります。

 

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